奈良県無形文化遺産アーカイブ

櫟原のオハキツキ

生駒山口神社の秋の大祭では、祭神である親神・姫神二柱の分霊がオハキにお渡りをし、6日後の宵宮に還幸する。本当屋ではお渡りの前に庭にオハキと呼ばれる依代となる御仮屋を築くので、オハキを作る日、あるいは行事全体をオハキツキと言う。骨組みには、柞、椚、栗、百日紅、樫、桜、合歓など、切っても芽の出る木を2㍍くらいの長さで使用する。中心に心棒を立て、直径40㌢ほどの円に7本の木を均等に打ち込み、上部を60㌢ほどに広げ、朝顔型に立てる。これに割竹を編んで、土を入れる。一番上に漆の木で作った鳥居を立て、その後に榊を立てる竹筒を埋める。周囲は杉葉で覆って刈り込みをする。オハキの周りには砂を敷き、忌竹4本で囲み、注連縄で結界を作る。

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