奈良県無形文化遺産アーカイブ

春日若宮おん祭の神事芸能

春日大社の摂社若宮神社の祭礼で、12月15日の大宿所詣、16日の宵宮祭、17日未明の遷幸の儀からはじまって昼にお渡り式があり、興福寺南大門交名の儀、松の下式、お旅所祭、遷幸の儀と続き、18日の後宴能で終わる。保延2(1136)年にはじまったとされ、お旅所祭は当初は9月17日の祭礼で、室町期からは11月27日となり、興福寺の主導によって祭礼が維持された。明治以後は春日大社の祭礼として現行の12月17日に定まっている。12月17日のお旅所祭は、若宮神が遷られたお旅所へ芸能をする人々が正午よりお渡りをし、神楽・東遊・田楽・細男・神楽式・和舞・舞楽といった古代・中世の代表的な芸能が深夜まで若宮に奉納される。日本の古い伝統芸能を集約したような芸能尽くしの祭礼である。

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