奈良県無形文化遺産アーカイブ

東山の神事芸能

北野では、当屋と渡り衆が太鼓・笛・ジャラジャラ(編木)を持ち、公民館から天神社へ渡り、神社境内の舞床で、編木を中央のコモの上に置いて扇であおぎながら周囲をまわり、詞章を唱えて豊田楽を行う。また、峰寺・松尾・的野では、各大字が交替で当屋と渡り衆となり、当屋宅からヒワヒワ・ガチャガチャ(編木)・笛・太鼓・鼓を持って六所神社へ渡り、拝殿や参篭所で楽器を床に置き扇であおぐ。これを神拝と呼ぶ。桐山では、太鼓・笛・ガシャガシャ(編木)を持ち、途中、山の神や弁財天社を遥拝しながら戸隠神社へ渡り、神前で扇を掲げて詞章を唱え、まわりながらウタヨミを行う。室津では、笛・太鼓・編木・摺鉦を持って戸隠神社へ渡り、神前で扇を掲げて「神歌」を唱える。以上の神事芸能は神楽歌や小歌を取り入れて成立した田楽芸であると考えられている。

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