奈良県無形文化遺産アーカイブ

菅生のおかげ踊り

菅生には7つの伊勢講があり、住民はそのいずれかに所属している。かつて各講は宿元を決め、4年に1度の閏年に伊勢参宮の代参人を籤で決めた。代参人が帰った翌日、宿元に講員が集まり、足休みの宴を設けた。足休みでは太鼓と「おかげ踊り」の音頭にあわせ、最初はシナイという採物を振りながら輪になって踊る。4番が終わるとシナイを襟足に挿し、両手に扇を持った扇踊りになる。さらに手踊りで「お伊勢参り」「住吉踊り」を踊る。その後、道化役の男性も加わり、他の講にも踊り込みをして踊った。近年は伊勢代参の足休みの習俗としての側面はなくなり、十二社神社で開催される8月の盆踊り大会等で踊られている。

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