奈良県無形文化遺産アーカイブ

題目立

源平合戦を題材とした演目を登場人物ごとに台詞を分担し、抑揚をつけて語る芸能で、八柱神社の秋祭りの宵宮で奉納される。成人式の意味を持ち、源平合戦を題材にした物語を17歳になった村の若者が氏神に語って奉納する。「厳島」「大仏供養」「石橋山」の詞章が伝わるが、現在は「厳島」「大仏供養」のどちらかが上演される。出演者が登場人物ごとに台詞を分担して、独特の抑揚をつけて語るもので、語りの最後には、「フショ舞」が舞われる。これは、一人が舞台中央に進み出て扇をかかげ、強い調子で足を踏みながら舞台を一回りするものである。室町期に曲舞が生成する過程で残された語り物で、能の先行芸能であると考えられている。

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