国栖奏は、応神天皇が吉野離宮に行幸したとき、国栖人が歌舞を奏したことに由来するとされている。祭りの日、精進潔斎をした狩衣・烏帽子姿の舞翁2人、笛翁4人、鼓翁1人、謡翁5人は、参殿の曲を奏しながら舞殿へとあがり、着座する。神主の祝詞奏上に続いて、「一歌」「二歌」が謡われ、神饌台より楽器をさげて「三歌」が謡われる。次に舞翁が右手に鈴、左手に榊を手に立ち上がり、謡翁の一人が「正月」と声を出すと他の者が「延栄」と囃し、舞翁は鈴を振りながら簡単な所作で舞い左にまわる。笛と鼓も奏される。「十二月」まで同じ所作を繰り返し、終わると「四歌」が謡われ、最後の「まろが父」の句で、全員が右手を口元にあて上体をそらす「笑いの古風」で終わる。
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