六斎念仏とは、死者供養のために「南無阿弥陀仏」に様々な抑揚を付けて歌うように唱える称名念仏のことである。東佐味の六斎念仏は「高天念仏」といわれ、葛城修験の中心であった高天寺を拠点として、周辺に広まったとされる。シンコロとよぶ曲をもつことが特徴のひとつで、そのほかは高野山麓の六斎念仏と共通しており、全国でも最も古い形を残した六斎念仏である。東佐味の六斎念仏にとって、8月の盆の棚経参りは最大の行事であった。13日と14日は、地区内各家の玄関で門念仏を行い、シヘン以下の3曲のヌキヨミ(短縮形)を覚えた。また新仏を祀る家の新棚には、シンバクマイを唱えた。
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