奈良県無形文化遺産アーカイブ

田原の祭文・祭文音頭・おかげ踊り

祭文(祭文語り)とは語り手と囃しが1組になり、講談などを題材にした物語を語る芸能で、2人あるいは3人1組で語ることが多い。語り手は1人で、他の者は最初や語りの合間に「デロレン」という囃し言葉を入れる。浪曲の成立に影響を与えた芸能史的に重要な門付芸で、以前は山形県内でも伝承されていたことが知られるが、現在は田原でのみ伝承されている。戦前に大和高原一帯を巡業していた伊賀地方の山崎派一座の影響を受けて田原で結成された砂川座の流れを汲んだものである。なお、祭文音頭は江州音頭の前身とされ、昔は各地の盆踊りでも踊られていた。またおかげ踊りは、慶応3年(1867)の伊勢おかげ参りで踊られたものと言われている。

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