奈良県無形文化遺産アーカイブ

白石の双盤念仏

双盤念仏とは、直径40㌢ほどの双盤鉦を叩きながら「南無阿弥陀仏」の名号を称える称名念仏の一種で、鉦講は双盤念仏をおこなうとともに、堂内の蝋燭の番、装具の管理などの裏方の仕事も担っている。白石の双盤念仏は、8月15日の盂蘭盆会や24日の地蔵会式でも行われるが、11月の十夜行事が最も盛大である。11月10日の最後の十夜当日、本尊に向けて外陣の両側にある柱に、本尊に向かって2つの鉦座の上に双盤鉦が置かれ、その前に鉦講の人が座する。鉦をリードするカシラ(頭)は、須弥壇に向かって右側の鉦、受け手のオトは、左側を担当する。双盤念仏は「地念仏」からはじまり、「仏がけ念仏」「陀がけ念仏」「九つ鉦」「七つ鉦」「三つ鉦」を打つのが基本である。

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