奈良県無形文化遺産アーカイブ

野依のオンダ

「節供オンダ」とも呼ばれ、5月5日の節供に白山神社の境内で行われる。田主役の大頭は翁面をかぶり、烏帽子に青い素襖、腰に杵とゴザを吊り下げ、番傘を持ち、高下駄を履く。間炊持ちの老婆役の小頭は媼面を額にかぶり、黒い素襖に間炊桶を背負う。他の人々は、女装した早乙女役をはじめ、田植えの諸役と大太鼓、小太鼓、歌い手となる。境内各所で早乙女の舞と田起しから田植えまでの一連の所作と歌を繰り返す。オンダ行事は修正会や修二会との関連が深く、多くは1月から2月にかけておこなわれるのが一般的である。一方で、野依のオンダは、実際の田植え前である5月の節供にその成功を予祝するなど、県内のオンダ行事のなかでも最も時期の遅いオンダである。

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